鉄道の安全な運行を支える保線作業。多くの作業は列車が走らない夜間(夜勤)に行われますが、中には営業中の線路に隣接した状態で行われる保線工事もあります。
そのような現場で保線作業員の安全を確保し、列車との接触事故(人身事故)を防ぐために欠かせないのが「線間防護柵(線間ポール)」です。今回は、過酷な保線現場において、くい丸がどのように防護柵の基礎として活用されているかをご紹介します。
1. 上り線と下り線を区切る「線間防護柵(線間ポール)」
作業員が線路内で作業を行う際、すぐ隣の線路で列車が通常通り運行しているケースがあります。このような状況下では、作業エリアと営業線を明確に分離し、作業員が誤って営業線側に立ち入ることを物理的・視覚的に防ぐための仕切りが必須となります。
JR各社や鉄道事業者によって「線間防護柵」や「線間ポール」など呼び方は異なりますが、いずれも列車の通過に伴う突風に耐え、かつ短時間で確実に設置できることが求められます。
過去には事故の事例もあることから、近年設置の重要性が見直されていいます。
| 用途 | 使用サイズの一例 | 現場で求められる要件 |
|---|---|---|
| 線間防護柵(線間ポール) | 太さ31.8mm〜48.6mm | バラスト層への貫通力、列車の風圧に耐える支持力 |
2. バラスト(砕石)地盤を貫く打ち込み性能
鉄道の線路には、枕木を支えるためのバラスト(砕石)が厚く敷き詰められ、列車が通過するたびに強固に締め固められています。この固いバラスト層に、一般的な単管パイプや木杭を打ち込むのは非常に困難です。
3. 限られた時間での効率的な施工
保線工事の多くは、終電から始発までのわずか数時間という極めてタイトなスケジュールで行われます。近年、保線現場でも人手不足が課題となる中、くい丸はハンマーでスムーズに打ち込める事から、少人数でも効率的に設置が可能です。また、電動杭打ち機を使うことで、1本数十秒から数分のスピーディな施工も可能です。
4. 現場の工夫:トラロープやネットを用いた確実な区画
現場では、打ち込んだくい丸(線間ポール)にトラロープを張ることで、防護柵を構築します。
視認性の高いネットやロープを使用し、作業員が安全なエリアを直感的に把握できるように工夫されています。強風や列車の風圧でネットが飛ばされたり柵が傾いたりしないよう、くい丸を深く打ち込んでしっかりと固定することが重要です。バラスト面の場合、1m以上の根入れ(打ち込み)となるケースが多いのですが、くい丸ならバラストの層厚にあわせて10cm単位で長さを選ぶことができます。