今回は踏切内での安全対策にお使い頂いた事例をご紹介させていただきます。今回ご紹介する鉄道会社さんではないのですが、先日、踏切内でのトラブルが原因となった大きな事故のニュースが飛び込んできました。まずもって、事故に遭われた皆様の一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

 くい丸は、東海道新幹線のレール基準杭として使用されるなど、各地の鉄道会社様で様々にご活用頂いています。さる在京私鉄の踏切の安全対策にお使い頂いた事例をご紹介します。

くい丸はどこでしょう?

 さて、写真をご覧になってどこにくい丸が使われているかお分かりになりますか?もともと杭は裏方の仕事なので目立ちにくく、我々のような関係者でも見落としてしまう事が多々あります。

 分かりやすいようにピンクの矢印を付けてみました。赤と白の車線の看板の後ろですね。少しだけくい丸の頭が見えているのがお分かり頂けるかと思います。

 さらに近づいてみると、非常ボタンの注意喚起看板の基礎兼支柱として使われている事が分かります。後に古くに設置されたであろうコンクリート製の柵がある事や、看板に擦れた跡がある事からも、くい丸を使って頂いているのは非常停止ボタンなどの踏切装置を保護する目的もあるのではないかと推察します。認識しやすく、操作しやすく、必要な時にはいつでも動くように。安全対策に終わりはありません。

杭のスペック

 今回は支柱としての丈夫さを評価して頂いての事か、看板用金具との兼ね合いかと思いますが、太さ60.5mmのくい丸が採用されています。地上高さは1〜1.2mほどありましたので、杭の長さは恐らく2mをお使いになっていると思います。

 看板と杭はアルミのUバンドで留められています。看板側のレールとの組み合わせでも相性が良く、作業性も良かったのではないかと思います。こうした狭い場所での取り付け作業は、安全性かつ手間のない取り付け方法が工夫されている事が多いですね。

 打込み方法は写真だけではわからない部分もあるのですが、手打ちキャップをかぶせて大ハンマーを使われたか、電動ブレーカーキャップを使っての機械施工のどちらかかと思われます。60.5mmともなれば、打ち込む時の抵抗も結構強くなるので、機械施工をお勧めします。


今回もお読み頂きありがとうございました。



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