皆さん流鏑馬(やぶさめ)ってご覧になった事はありますか?馬に乗って的を射る姿をニュースでは時々目にしますが、実際に会場に行ってご覧になった事がない方も多いのではないでしょうか。元は実戦のための技術であった事は想像に難くありませんが、今では儀式や神事として行われるようになっています。

明治神宮の流鏑馬にお邪魔してきました

 明治神宮では、行事の際にくい丸を上手に活用して頂いているのですが、11月に行われる流鏑馬でも馬場の柵などにご利用頂きました。

朝からたくさんの方が撮影のために訪れます。ちらほらと外国の方もいらっしゃいます。

くい丸がどのように使われているか

設営は前日までに万端整っています。どこにくい丸が使われているかというと、、、

 馬走(馬場)の仕切りの柵の基礎として使って頂いています。

 他の地方の流鏑馬では、下の写真のように丸太をそのまま杭として使ったり、角材を杭にされたりと様々なケースがあるようです。地面が柔らかい場所(砂浜で行われる流鏑馬もあるようです)であれば、丸太をそのまま杭にして頂いても問題がないのですが、やはり通常の地面だと丸太ほど太くなると打ち込むのも大変ですし、何より撤去した跡も残ってしまいます。今回こちらでお使い頂いたくい丸であれば、太さ4cm弱(38.1mm)ですので、抜いた跡はかなり目立ちにくいと思います。

大日本馬弓会様ホームページより

 このように馬走を一種のロープ柵で間仕切りされるわけですが、ロープ部分には麻縄が使われる事が多いようです。明治神宮でも柵に使われる麻縄の太さまで決められています。かなり太いものですので、丸太の上に釘で留められています。

 ちなみに、馬走の柵だけでなく、テントの周りのロープ柵にもくい丸をお使い頂きました。色んなところで役に立ちます。

いよいよ入場

射手の装束は昔の狩りの装束だそうです

 いよいよ入場です。少し離れたところからも、非常に凜々しい雰囲気が伝わってきます。この日のために研鑽を積んでこられたのでしょう。店長の思い込みで射手は男性ばかりかと思っていましたが、若い女性の方もいらっしゃいます。

 ところで、馬術や乗馬をなさる方は、みなさんとても姿勢が良いですね。乗馬をする事で姿勢を維持する筋肉が鍛えられるのか、それとも人馬一体になるために自然と背筋が伸びるのか、、

的は意外に近いところにある

 矢印を付けたものが的です。意外に的が近いなと感じたのですが、それでも全力疾走する馬の背から矢を射るわけですから、当てる事すら困難なのだろうと思います。

 実際に間近で見てみると、すさまじい勢いで馬が疾走します。馬走は200m程度はあると思うのですが、走り抜けるのに10秒もかかってないんじゃないかとしか感じられないくらいです。その背の上で冷静に矢をつがえ、狙いを定め、射る。剣道や柔道の間の取り方にも似た緊張感に息をのむ思いで見つめてしまいました。

合気道の演武会も開催されていました

 明治神宮の流鏑馬は例大祭の一環として行われるのですが、同じく合気道の演武会も開かれていました。清々しい天気の中、流鏑馬や合気道といった練達の技を堪能できました。


今回もお読み頂きありがとうございました。



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