くい丸の使い方で意外に多いのが「土留め」です。災害時の小規模な土砂崩れを止めるなどの使い方もあるのですが、土木工事での簡易土留めとしてもお役に立っています。今回は固い地面の土留めに活用頂いた事例をお届けしたいと思います。

 この現場は、大阪府内の大規模な物流センターの建設工事現場です。建物の基礎部分にコンクリートを流し込むのですが、その際に周りの地面が崩れてこないように土留めをしておかないといけません。こうした場合には鋼矢板が使われることが多いのですが、地盤がご覧の通り岩に近い地面です。そこで、くい丸を使って土留めして頂く事になりました。

地盤が固いときにはくい丸が有効です

写真だけで断定できないところもあるのですが、地盤は軟岩質と推測されます。「軟」とはいえ、普通の土の地面のようにスムーズに杭打ちできるわけではありませんでした。試行錯誤の結果、軽く下穴をあけてから、バックホーで打ち込むという手順でスムーズに施工できるようになったとのことです。

 くい丸はアスファルトにも直接打ち込めるほどの打込み力がありますが、地盤によっては軽く下穴をあけることで、打ち込みやすくなり、位置決めが容易になるなどのメリットが出てきます。地盤に合わせて施工方法を工夫して頂く事で、より生産性が高くなるのではないかと思います。


今回もお読み頂きありがとうございました。



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