先日お邪魔した現場での事です。普段は油圧杭打ち機で施工されているのですが、2本目にして途中で入らなくなってしまいました。
理由は様々ですが、やはり一番多いのは土中の石に当たって入りにくくなる事が多いですね。


 杭頭が手頃な位置にあれば大ハンマーで叩くと再び入り出すときもあるのですのですが、今回は2.5mのくい丸だったのでそういうわけにもいきません。

 そこで登場したのがバックホーです。

 バックホーはアームの構造上「真っ直ぐ下に下ろす」ということがとても難しいので、今回も随分左側に反っているのが分かりますね。しかし、このケースでは初めに杭打ち機である程度打ち込んでいた事もあって、アームを外したところで比較的真っ直ぐに戻っています。


 油圧杭打ち機では入らなかった地面にも、圧倒的なパワーで軽々と打ち抜く事が出来ました。


 油圧杭打ち機などのハンド工具は、手で持つために機材重量が20-30kgになってしまうのですが、バックホーはそういった制限もありません。
バックホーでの打込みは、動画でも分かるように一撃での打込み量が凄いです。ですので、杭頭の高さを綺麗に揃えたい場合などはあまり向いていません。初めにある程度バックホーで打ち込み、杭頭が低くなったところで仕上げは杭打ち機や電動ブレーカーなどで行うのがお勧めです。


 なお、バックホーのバケットでくい丸を押し込んでいらっしゃる現場を見かける事もありますが、これは建設機械の用途外使用に当たると指摘されていますのでお控え下さい。


 地盤とくい丸に合わせた施工方法でご安全に作業なさって下さい。

 ありがとうございました。