ローバル(R)は、くい丸の両端に塗布されている「常温亜鉛メッキ材」と呼ばれる強力なさび止めです。
通常の塗料と違い、亜鉛が96%も含まれていますので、ドブメッキと同じメカニズム(犠牲防食)でサビを防止します。
犠牲防食というと難しく聞こえますが、簡単に言うと鉄より先に亜鉛が錆びる事を利用して鉄の錆を防ぐ方法です。鉄の代わりに亜鉛が犠牲になってくれる訳ですね。
ちなみにステンレスは表面に不動態皮膜(酸素と結合しにくい薄い膜)を作ることで錆を防ぐので、いわばバリア(ステンレス)と身代わり(メッキ)のような違いがあると言えます。
もちろん一般的なペンキでもある程度の期間サビを防ぐ効果は期待できますが、経年劣化でペンキ皮膜が破れると、その後のサビは早く進行する傾向にあります。
これはペンキが間に入ることで鉄と空気(中の酸素)が触れ合わないようにして錆を防ぐからです。ペンキが劣化するなどして傷が入ると、錆を防ぐコーティング効果を維持できないためです。
しかし、ローバルなら塗膜キズ周辺の亜鉛が溶け出す事で錆を防ぐ効果がありますので、ペンキよりも錆を防ぐ機能は優秀です。
くい丸を打ち込むときにどうしても頭部のローバルが剥がれてしまいますので、長期間設置する場合には塗り直し(タッチアップ)をお勧めします。
刷毛塗り用の1kgの他に、手軽なスプレータイプもございます。