東海道新幹線でのくい丸の使用事例
東京ー新大阪間を走る東海道新幹線の線路の両脇には「くい丸」がなんと7万本以上も使用されています。たくさん使われているのですが、よほど注意深く見ない限り、その存在に気づくことは難しいでしょう。
線路の横にくい丸が打ち込まれていますが、杭頭が20〜30cmほどしか出ていないので中々気づきにくいですね。
東海道新幹線レール基準杭としてのくい丸
新幹線は、世界でも非常に高く評価されている鉄道システムの一つで、運行の安全性においても卓越した技術を誇っています。その一環として、毎日の営業運転が終了した後には、レールに熱や荷重の影響による沈下や盛り上がりが生じていないか、非常に緻密な点検が行われています。この点検の際、レールの変化を測定・判断するために基準となる杭が必要になります。その「レール基準杭」としての役割を果たしているのがくい丸なのです。
採用の決め手は抜群の施工性
くい丸が新幹線に採用された最大の理由は、何といってもその優れた施工性です。他の杭では施工が非常に困難な、バラストと呼ばれる線路を支える小石の層においても、くい丸の独自の尖端構造が威力を発揮し、確実に打ち込むことができます。
レール基準杭は、通過の際の振動による影響を抑えるためにある程度深く打ち込む必要があるので、くい丸は最適だったのです。
作業では、太さ48.6mmのくい丸を電動ブレーカーを使って、線路の両脇に約10メートルごとに1本の間隔で打ち込んでいます。レールの高さに合わせてくい丸の頭が地表から少し見える程度まで埋め込むことで、基準杭としての役割を果たすように設置されます。さらに精密な高さ調整のために、くい丸の頭部にボルトを取り付けられるようにし、無段階で基準高さの微調整ができるようにしています。
国産品の高品質と30年の耐用年数
このくい丸の想定耐用年数はなんと30年とされています。これは非常に長い期間であり、くい丸の優れた耐久性が評価されているといえます。特に、完全日本製の高品質な製品であることがこの評価の一因となっており、新幹線のような高度な安全性を求められるインフラにおいて、国産品の信頼性が発揮されていることがよくわかります。
今日も安全運行を支える「くい丸」
今日も、東海道新幹線の安全な運行を支えるため、くい丸は縁の下の力持ちとして、確実にその役割を果たしています。日本の交通インフラを支える一端を担うこの製品は、長い年月にわたり、私たちの生活を陰で支え続けているのです。