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コンクリート基礎より「くい丸」が便利!初めてのDIY基礎ガイド

DIYで小屋やウッドデッキ、フェンスなどを設置したいと思ったとき、多くの方が悩むのが「基礎工事」ではないでしょうか。 特に定番のコンクリート基礎は、型枠の作成やモルタルの練り、養生期間など、手間も時間もかかりがちです。

そんな中、DIY初心者でも確実かつスピーディに施工できると注目されているのが「くい丸」を使った基礎づくりです。 この記事では、くい丸の特徴や種類、施工手順、さらには従来のコンクリート基礎と比較した際の優位性を詳しく解説します。

なお、今回はDIY用の基礎のお話しとなりますので、布基礎とベタ基礎の違いなど、専門工事の内容には触れません。また、ピンコロなどのコンクリート二次製品を使った基礎にも触れておりません。

 

1. コンクリート基礎を作るのは意外と大変

DIYで小屋やウッドデッキ、フェンスなどを設置する場合、基礎工事は必須です。そして、基礎工事といえばコンクリート基礎を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、コンクリート基礎をDIYで作るは想像以上に大変な作業です。なぜなら、多くの工程と専門知識、そして重労働が伴うからです。

1.1 コンクリート基礎工事の主な工程

コンクリート基礎工事は、大きく分けて以下の工程で行います。

工程 内容 注意点
掘削 基礎の形状に合わせて地面を掘削します。 正確な深さと幅を確保することが重要です。また、残土処理も考慮する必要があります。
砕石敷き 掘削した底面に砕石を敷き詰め、突き固めます。 砕石の厚さと転圧が不十分だと、基礎の沈下につながる可能性があります。
型枠設置 コンクリートを流し込むための型枠を設置します。 型枠の強度と精度が、仕上がりの精度に直結します。水平器などを用いて、正確に設置する必要があります。
鉄筋組立 型枠内に鉄筋を配置し、結束線で固定します。 鉄筋の配置間隔や被り厚さは、構造計算に基づいて決定する必要があります。DIYの場合は、専門書やインターネットで情報を収集し、適切な配置を心がけましょう。
コンクリート打設 型枠内にコンクリートを流し込み、均一に充填します。 コンクリートの配合や打設方法、養生方法など、専門知識が必要です。また、コンクリートミキサー車などの重機が必要となる場合もあります。
養生 コンクリートが硬化するまで、適切な期間と方法で養生します。 養生期間中は、急激な乾燥や温度変化を避ける必要があります。適切な養生が、コンクリートの強度発現に大きく影響します。
型枠解体 コンクリートが十分に硬化したら、型枠を解体します。 型枠を解体するタイミングは、コンクリートの強度によって異なります。早すぎると基礎が変形する可能性があります。

店長の経験で一番困ったのは、余ったセメントの処理です。砂や砂利などは薄く撒いてしまえばいいのですが、セメントはそうはいきません。また、セメントは開封して置いておくとカチカチに固まって、、処分に困った事があります。

1.2 コンクリート基礎DIYのメリット

コンクリート基礎のメリットには次のようなものが挙げられます。

コンクリート基礎のメリット

  • 位置決めが正確: コンクリートが固まる前に支柱の位置調整が可能。支柱間の距離や鉛直性の調整に便利です。
  • 沈下・横ずれに強い: 地盤に合わせて体積を増やしたり、鉄筋を組み込むことで高い耐力を確保できます。
  • 見た目が良い: 支柱を基礎内に埋め込むことで、すっきりとした仕上がりになります。

まとめると、コンクリート基礎は、作るのにある程度のノウハウや技術、時間は必要ですが、その分柔軟性が高い、と言えますね。

1.3コンクリート基礎DIYのデメリット

とはいえ、1.1のような工程を専門知識や経験のない方がDIYで行うのは楽ではありません。特に、結構重労働であること、時間がかかること、それなりに専門知識が必要であること、そして天候に左右されることなどがデメリットになる場合があります。また、コンクリートの乾燥には数日かかるため、特に週末しか施工できないDIYでは工期が長引く可能性もあります。さらに、セメントの運搬や型枠などの資材調達も、単発のDIYプロジェクトでは地味に負担となります。そして、適切な乾燥を行わないと、ひび割れなどの不具合が発生するリスクも高まります。これらのデメリットを理解した上で、コンクリート基礎DIYに挑戦するかどうかを判断する必要があります。

1.2.1 必要な道具と材料

コンクリート基礎作りの作業風景のイメージ

コンクリート基礎をDIYする場合、スコップ、ツルハシ、バケツ、水平器、木材、釘、鉄筋、結束線、コンクリートミキサーまたは舟、養生シートなどがあります。

2. くい丸を使えば施工が超スピーディ

ここまで見てきたように、DIYで基礎を作る際、コンクリート基礎は自由度が高い一方で、施工に時間と手間がかかります。そこでおすすめなのが、「くい丸」です。くい丸は、先端が尖った鋼管を地面に打ち込むだけで基礎ができるため、コンクリートが数日〜数週間かかるのに比べて圧倒的にスピーディ(早ければ1本あたり数分)に作業を進められます。

2.1 くい丸の施工手順

くい丸の施工は、以下の手順で行います。

  1. 設置場所の確認とマーキング:くい丸を打ち込む位置に印をつけます。
  2. くい丸の打ち込み:大ハンマーや電動ハツリ機などを使って、くい丸を打ち込みます。 根入れ長(打ち込み深さ)は、設置する構造物や地盤の強度によって調整します。
  3. 根がらみ設置(必要に応じて):構造物によっては、くい丸同士を根がらみで連結して強度を高めます。 ホームセンターでも売られている単管パイプと単管クランプを使う事が多いですね。
  4. 構造物の設置:くい丸に単管クランプで支柱を留めるなどして、構造物を組み立てます。

2.2 くい丸を使うメリット・デメリット

くい丸を使用するメリットとデメリットをまとめました。

メリット デメリット
施工が簡単で、短時間で基礎を作ることができる 地盤によっては使用がお勧めできない場合がある。N値1〜2の軟弱地盤の他、水位以下など地盤が常に水に触れているようなところも錆の進行が予想以上に進む事があります。
特別な技術や知識は不要 コンクリート基礎に比べると、構造によっては横方向への耐力が低い場合もある
再利用が可能なので、仮設基礎としても便利 補強のためにくい丸をコンクリートで根巻きすると再利用出来ない場合もある。(デメリットとまではいえないかもしれませんが、、)
コストパフォーマンスに優れている 基本的には大ハンマーがあれば施工できるので、機材コストも安くつきます。
材料代だけであれば、非常に簡易なコンクリート基礎であればくい丸より安くなる場合もあります。

2.3 くい丸の種類と選び方

くい丸には、様々な種類があります。設置する構造物や地盤の状況に合わせて適切な種類を選びましょう。

  • サイズ:直径や長さにより様々なラインアップがあります。構造物の大きさや荷重、地盤の強度に合わせて選びます。
  • 材質と表面処理:鉄パイプ(鋼管)製ですが、通常のメッキ鋼管の他に、さらに錆に強いドブメッキ鋼管製の「厚メッキ仕様」もあります。設置場所や設置期間の環境に合わせて選びましょう。

DIYで使用する場合は、ホームセンターなどで販売されている単管と同じ太さの48.6mmが一番のおすすめです。長さは作りたいものや地盤により変わってくるので、購入前に、設置する構造物の重量や地盤の状況などを確認し、適切なサイズや種類を選びましょう。ご不明な点があれば、当店にご相談下さい。

2.4 くい丸施工時の注意点

くい丸をDIYで施工する際の注意点を以下にまとめます。

  • 地盤調査を行う:くい丸を打ち込む前に、地盤の強度を確認することが重要です。軟弱地盤の場合は、くい丸が十分な支持力を得られない可能性があります。
  • 周辺環境を確認する:埋設物がないか確認しましょう。ガス管や水道管などを破損する恐れがあります。
  • 安全に配慮する:ヘルメットや安全靴、保護メガネなどを着用し、安全に作業を行いましょう。また、電動工具を使用する場合は、取扱説明書をよく読んで正しく使用しましょう。
  • 許可が必要な場合がある:作りたいものによっては、建築基準法など法令による規制がある場合があります。事前に確認しておきましょう。

3. まとめ:DIYの自由度を広げる「くい丸」という選択肢

DIYにおける基礎工事は、多くの方にとってハードルの高い作業です。しかし、くい丸を活用すれば、そのハードルを大きく下げることができます。

コンクリート基礎は見た目や強度の点で優れていますが、施工時間や資材の準備がネックです。 一方、くい丸はスピーディーかつ確実、しかも再利用可能。まさに、DIYに最適な基礎工法といえるでしょう。

どちらも資格不要で作る事ができる基礎工法なので、設置場所や設置したいものに合わせてベストな選択をして下さい。もし「コンクリート基礎が大変そうでDIYをあきらめかけていた」という方がいらっしゃれば、ぜひくい丸の活用をご検討ください。

 

当店では基礎作りについて皆様からのお問合せをお待ちしております。

設置環境によってはコンクリート基礎をお勧めする場合もありますので、くい丸だけを押し売りするような事はございません。ぜひお気軽にお問い合わせ下さいね。

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