Q:くい丸の亜鉛メッキは錆を防止しますか?
A:はい。くい丸の表面には「溶融亜鉛メッキ」が施されており、効果的に錆を防ぐ効果があります。
金属は空気中の酸素や水分と反応して錆(さび)=酸化してしまう性質があります。とくに鉄はそのままにしておくとすぐに錆びてしまいますが、くい丸の表面には鉄よりも先に錆びる性質を持つ金属=亜鉛がコーティングされているため、鉄が錆びる前に亜鉛が身代わりになってくれるのです。
この仕組みはその名の通り「犠牲防食(ぎせいぼうしょく)」と呼ばれ、亜鉛が犠牲になることで鉄をサビから守ります。
ただし、この効果は電池の残量のようなもので、亜鉛がなくなってしまえば錆を防ぐ力も尽きてしまいます。十分な亜鉛が残っているうちは、くい丸本体はしっかりと守られますが、使い続けていくうちに徐々に亜鉛が減っていくと、やがて錆が発生しやすくなります。
このように、くい丸のメッキは金属ごとの性質の違いを利用して錆から守ります。この性質は塗装などよりも長期間に渡って効果的に錆を防ぐため、長期の耐久力を求められる用途では溶融亜鉛メッキ製品が選定されるケースが多くあります。
▼塗装/コーティングとメッキの違い
DIY用や農業用に用いられるカラーパイプや塗装管、塩ビ(塩化ビニール)コーティング(イボ竹も含まれます)は、「鉄と空気/水を触れさせない」事で錆から守っています。
酸化は空気や水に含まれる酸素と金属が触れる事で発生するので、塗料や塩ビで完全にコーティングされている間は、原理的に錆びることはありません。
しかし、塗料や塩ビも永遠にコーティング効果を発揮できるわけではありません。塗膜/皮膜の劣化により出来たわずかヒビの間から酸素と鉄パイプが結びついていきます。
環境にもよりますが、長くても数年で塗膜/被膜の劣化が始まるケースもあり、一旦鉄パイプと酸素が結びつき始めると、錆を止める機能は塗膜/被膜にはありません。