日本の農業に欠かせないビニールハウスですが、近年の過激な気象で被害がクローズアップされる機会が増えてきたように思います。
 丹精込めた作物が販売できなくなるのに、ビニールハウス再建に多額の費用がかかるという状況に、農業そのものを諦められる方も出ていると報道で耳にします。くい丸でお役に立てることはないか、考える日々が続いています。

 今回はビニールハウスにくい丸をお使い頂いた事例をお届けします。

ビニールハウスの黒いひも

 今回の用途は、ビニールハウスによく使われている黒いひも、マイカ線(ハウスバンドとも呼ばれますね)を留めるための基礎です。マイカ線はビニールハウスを風によるバタつきから守るために使われますが、それをしっかりと設置するためにくい丸をお使い頂いたわけです。

こんな風に作られました

 普通マイカ線(ハウスバンド)は、ビニールハウスの骨組み自体にフックなどを使って取り付けられる事が多いと思います。しかし、それだと強い風が吹いた時の耐久性に欠ける場合があります。そこで、より強固に地面に固定されたものにマイカ線を取り付ける事になったのです。

大まかな施工手順は次の通りです。

1)くい丸をビニールハウスの四隅に打込みます(ビニールハウスの大きさにより、くい丸を桁側に追加していきます)

2)くい丸の頭部に番線をくくりつけていきます

3)番線にマイカ線を結びつけて完成

それでは順を追って見て行きましょう。

1)ビニールハウスの四隅にくい丸を打ち込みます

くい丸を地面に打ち込みます。こちらの現場では、太さ48.6mm、長さ1.1mのものをお使いです。
杭頭すれすれまで打ち込んでいるので、根入れ(打込み深さ)は1mを超えていますね。「かなり深く打たないといけないんだな」と思われるかも知れませんが、農地は表層50cmくらいはかなり柔らかい場合が多いので、風対策の一環であることも考えると適切な根入れ量ではないかと思います。

2)くい丸に番線を取り付けます

杭と杭の間に番線(被服針金)を渡していきます。ここでピンと番線を張っておくのがコツですね。くい丸の頭部の形を上手に使って綺麗に張られているのが分かります。

中間に打った杭にはこのように番線を結ばれていました。

3)番線にマイカ線を結びつける

手順2で張った番線にマイカ線を結び、反対側に同じように設置した番線に結びつけて完成です。

マイカ線の結び方については、こちらのブログで詳しく解説されています。

杭なら使う必要のない時は抜いておけます。

 杭はコンクリート基礎などと違い、必要のない時は抜いて保管しておくことができます。ハウスのレイアウト変更にも簡単に対応できますので、とても便利です。

ビニールハウスの強風対策にはくい丸がおすすめです

いかがでしたでしょうか?農地は杭を打ち込みやすい地盤も多く、強風対策として杭をご検討頂くメリットが多いと思います。今回はマイカ線でしたが、ビニールハウスの骨組みそのものを杭で補強するような改善を実施されている農家さんもいらっしゃいます。またそのような事例もご紹介させて頂きます。

今回もお読み頂きありがとうございました。



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