不動産会社で土地を管理している方や地主さんにとって頭が痛いのが、遊休地への不法侵入とゴミの不法投棄ではないでしょうか。

 毎日見回る訳にもいかず、警告看板を立てても効果はイマイチ。やはりフェンスで敷地を守るのが効果的なようです。

敷地管理にはフェンスの設置が効果的

 工事現場のような背の高い仮囲いができればいいのですが、そうなるとプロにお願いせざるを得ず、どうしてもそれなりのコストがかかってしまいます。元々が不法投棄で土地が荒れるのを防ぐといったマイナスを発生させない為の対策なので、あまりコストをかけたくないというのが多くの方の本音ではないでしょうか。

 そこで、定番のガードフェンス(フェンスバリケードやオレンジのフェンスとも呼ばれますね)をDIY(セルフ施工)された事例をご紹介します。

単管フレーム工法の良いところ

 ガードフェンスを立てるには、くい丸システムズのフェンスロックとフェンスベースを使って頂く方法もあるのですが、このお客様は単管でフレームを組んで、そこにガードフェンスを取り付ける方法を選ばれました。

くい丸と単管で組んだフレームに、番線でガードフェンスを固定しています
裏から見た様子

この方法の良いところは、
1)くい丸を打つ間隔(ピッチ)を自由に設定できる
2)控えが取りやすい
3)不陸(地面の高低差)がある程度あるときにも施工がしやすい
といったところでしょうか。

裏から見ると、フェンスが緩やかな斜面に沿って設置されている事が分かります

フレームの構造について

 ガードフェンスを取り付ける場合には、やはり横地(横に渡したパイプ)が上下2段は必要ですね。下の段は出来るだけ地面に近いところ、上の段は金網の中間くらいの高さにされるお客様が多いようです。

 風の面から考えれば、フェンス下部の鉄板部分には風圧がまともにかかりますが、上の金網部にはそれほど風圧はかかりません。その意味では、風が強い地域では上段の横地は出来るだけ高くするよりも、少し下げ気味にしておく方が有利かも知れません。なお、上の金網部分に目隠しのメッシュを取り付けられる場合には上部への風圧も相当大きくなりますのでご注意下さい。

 更に強風対策を万全にする場合には、横地を2段ではなく3段にしてフェンスの上の方でも留めることでフレームとしての剛性を増していきます。くい丸のピッチ(打設間隔)も短くし、控え(斜めの補強)を取る事も有効な風対策となります。

 フレームの作り方について厳密な答えというのはありません。各地で施工されているのを見させて頂くと、やはり地域によってある程度違いがある事を感じます。現場のお近くで同じようなものが設置されていれば、一つの参考になさってみて下さい。

杭の設置間隔は地域差があります

エビデンスが欲しい時には構造計算が有効

 さきほど厳密な答えはないと申し上げましたが、実は構造計算によりシミュレーションする事もできます。例えば風速42mの時にどの程度の力がフレームにかかるか、そしてその風速にフレームが耐える事が出来るか、基礎(くい丸)にどの程度の横押し力がかかるかなどが求められます。有償(規模によりますが1検討5万円〜)となりますが、公共セクターのお客様を中心にご依頼頂いております。お気軽にお問い合わせ下さい。

くい丸は監視カメラの設置にも使えます

 フェンスを設置しても効果が少ない場合には、監視カメラや防犯ライトの設置が有効です。高めの位置(3〜4m)に監視カメラなどを取り付けるソリューションもございますので、別の機会にご紹介します。

ありがとうございました。