くい丸は何度でも繰り返し使える事から、工事現場の仮設(仮囲いやフェンスなど)から、イベントなどでもよく使われています。


このようにご説明すると、お客様から「何回くらい繰り返して使えるの?」というお問い合わせを頂きます。実際のところは使用環境によりますので、ハッキリ何回です、とお答えできるわけではないのですが、10年以上前のくい丸をいまだにお使いのリース屋さんも多くいらっしゃいます。反対に、くい丸を引き抜くときに無理やり力をかけたりすると曲がってしまった、もう使えないね、、、となることもあります。


他の道具と同じように、丁寧に使えば長持ちし、手荒に扱えば1回の使用でもダメになることもある、ということでしょうか。

ただし、丁寧に使い続けてもいつか限界がきます。

かなり使い込んで頂いていますね。

頭のプレートがほとんど平らになってきています。このまま使い続けると、プレートの真ん中が外れてしまって穴があいてきます。普通だと頭に穴があくとスクラップに出されるお客様が多いのですが、中には「いや、まだ使えるから」と使い続ける方も。くい丸が、そうやって長く使って頂ける道具であるというのは我々としては本当に嬉しい事です。

でも、頭部に穴があくと雨が降ったときにくい丸の内部に水が溜まってしまいます。というのも、単管と違い尖端も密閉されているために水の逃げ場がないからです。

そうなると本体パイプの内部から錆が進行していくことになりますので、「外側は錆びていないのにある日突然ポキッと折れてしまう」というリスクもなきにしもあらずです(実際にはそのような事例を耳にした事はありませんが)。

原則としては、くい丸の頭部に穴があいたら交換の潮時とお考え頂く事をおすすめします。

なお、手打ちテーパーキャップなどの打ち込みキャップをお使い頂くと、ハンマーで打ち込むときにくい丸の頭部が保護されるのでくい丸が長持ちします。おすすめです。

写真を見てみると、くい丸を抜くときに頭部をハンマーで横から叩かれたのでしょうか。テーパー部分にハンマー痕がいくつか付いていますね。この機会にお伝えしておきたいのは、もちろんに地盤にもよりますが、50cm以上打ち込んだ場合は頭部をハンマーで横殴りにしても、なかなかくい丸を引き抜くには役に立たないという事です。


わずか2,3回繰り返してお使い頂くだけでも単管パイプを杭にするよりもはるかに安上がりになるのがくい丸の良いところです。ぜひこれからも使い倒して頂きたいものです。


 ありがとうございました。